きのこの豆知識・その5 注目の薬用きのこ アガリクス茸 アガリクス茸(別名:ヒメマツタケ)はアメリカの元大統領のレーガン氏がガンの治療薬として服用したことで話題となったきのこで、正式な学名は「アガリクス・ブラゼイ・ムリル」と言うハラタケ科ハラタケ属のきのこです。スーパーなどで馴染みのマッシュルーム(ツクリタケ)と同じ仲間で、原産地は一般的にブラジルのサンパウロ郊外のピエダーテ高原とされていますが、ギーハ高原だとする説もあってはっきりとしていません。いずれにしろ、「チガヤ」と呼ばれる特殊な茅の腐葉土層が分布する特定の限られた地域にのみ発生する大変に珍しいきのこなのです。 アガリクス茸は、傘の大きさが5~10cmで、形は釣鐘型、色は褐色。柄の長さは5~15cm、形状は下部に膨らみのある円筒形で、色は白~乳白色のマッシュルームに似たきのこです。薬効面では、抗ガン作用の他に血糖や血圧調節作用などを有することから、近年代替医療面で注目されています。薬効に関しては原産地のきのこを使用して実験が行われたことから、ブラジル産のものが最も薬効性が高い訳なのですが、残念なことに現在市販されているアガリクス茸のほとんどは、中国で人工栽培されたきのこのようです。マスコミ等で盛んに取り上げられているように、中国産の野菜やきのこ類から残留農薬が検出されていることから、健康のために食するきのこが、実は農薬汚染されているケースが結構多いのも事実です。中国は現在、外貨獲得のひとつの手段としてきのこ類の生産に国力を挙げて取り組んでいますので、きっと近い将来には改善されるものと思われます。 薬効きのこ類は、一般的に栽培方法によって有効成分が大きく異なる傾向にあることから、輸入アガリクス茸のような市販の薬効きのこを健康食品として利用する場合には、特に栽培方法に注意が必要です。一般的に、霊芝(マンネンタケ)やアガリクス茸に代表される薬効きのこ類は、ガンの特効薬のように言われていますが、実は皆さんが一般的に食しているシイタケやエノキタケなどの食用きのこ類においても、霊芝やアガリクス茸と同等にガンなどを抑制する成分が含まれていることは以外と知られていないことです。 きのこなどに代表される漢方薬は、化学合成された薬とは異なり、ガン細胞を直接死滅させることはないのですが、人間の体に本来備わっている自己免疫機能を活性化されることで、間接的にガン細胞を撲滅させ、しかも合成薬のような副作用のないことが大きな特徴です。それゆえ、化学合成された薬と異なり、自己免疫機能を持続的に高めるためには、一度に大量に食べるのではなく、日常的に一定量のきのこを食べ続ける(生重量で30g/日が目安)ことが重要なのです。きのこは正に「医食同源」の代表食材であり、食生活の中で常にきのこを食べ続けることで、ガンに負けない健康体を維持することが可能となるのです。21世紀は予防医学の時代だと言われていますので、日常の食生活にきのこに代表される「菌食」を積極的に取り入れることにより、病気にならない体作りを心がけたいものです。 ◆ きのこの豆知識 目次ページへ戻る ◆
注目の薬用きのこ アガリクス茸
アガリクス茸(別名:ヒメマツタケ)はアメリカの元大統領のレーガン氏がガンの治療薬として服用したことで話題となったきのこで、正式な学名は「アガリクス・ブラゼイ・ムリル」と言うハラタケ科ハラタケ属のきのこです。スーパーなどで馴染みのマッシュルーム(ツクリタケ)と同じ仲間で、原産地は一般的にブラジルのサンパウロ郊外のピエダーテ高原とされていますが、ギーハ高原だとする説もあってはっきりとしていません。いずれにしろ、「チガヤ」と呼ばれる特殊な茅の腐葉土層が分布する特定の限られた地域にのみ発生する大変に珍しいきのこなのです。
アガリクス茸は、傘の大きさが5~10cmで、形は釣鐘型、色は褐色。柄の長さは5~15cm、形状は下部に膨らみのある円筒形で、色は白~乳白色のマッシュルームに似たきのこです。薬効面では、抗ガン作用の他に血糖や血圧調節作用などを有することから、近年代替医療面で注目されています。薬効に関しては原産地のきのこを使用して実験が行われたことから、ブラジル産のものが最も薬効性が高い訳なのですが、残念なことに現在市販されているアガリクス茸のほとんどは、中国で人工栽培されたきのこのようです。マスコミ等で盛んに取り上げられているように、中国産の野菜やきのこ類から残留農薬が検出されていることから、健康のために食するきのこが、実は農薬汚染されているケースが結構多いのも事実です。中国は現在、外貨獲得のひとつの手段としてきのこ類の生産に国力を挙げて取り組んでいますので、きっと近い将来には改善されるものと思われます。
薬効きのこ類は、一般的に栽培方法によって有効成分が大きく異なる傾向にあることから、輸入アガリクス茸のような市販の薬効きのこを健康食品として利用する場合には、特に栽培方法に注意が必要です。一般的に、霊芝(マンネンタケ)やアガリクス茸に代表される薬効きのこ類は、ガンの特効薬のように言われていますが、実は皆さんが一般的に食しているシイタケやエノキタケなどの食用きのこ類においても、霊芝やアガリクス茸と同等にガンなどを抑制する成分が含まれていることは以外と知られていないことです。
きのこなどに代表される漢方薬は、化学合成された薬とは異なり、ガン細胞を直接死滅させることはないのですが、人間の体に本来備わっている自己免疫機能を活性化されることで、間接的にガン細胞を撲滅させ、しかも合成薬のような副作用のないことが大きな特徴です。それゆえ、化学合成された薬と異なり、自己免疫機能を持続的に高めるためには、一度に大量に食べるのではなく、日常的に一定量のきのこを食べ続ける(生重量で30g/日が目安)ことが重要なのです。きのこは正に「医食同源」の代表食材であり、食生活の中で常にきのこを食べ続けることで、ガンに負けない健康体を維持することが可能となるのです。21世紀は予防医学の時代だと言われていますので、日常の食生活にきのこに代表される「菌食」を積極的に取り入れることにより、病気にならない体作りを心がけたいものです。