きのこの雑学・ひらたけの雑学 商品名称について 人工栽培の「ひらたけ」は、天然のシメジ(ホンシメジ)とは全く別種のきのこなのですが、形と色を似せるように育て上げたことから、商品名が「シメジ」として販売されるようになった経緯があります。「ひらたけ」の人工栽培法の開発者の一人である久宗壮氏によれば、「ひらたけ」の人工栽培は岡山県が発祥の地で、名古屋や東京などの大都市市場へ出荷する際、当時としては「ひらたけ」の名称では毒きのこと疑われ兼ねないとの配慮から、小さい時の形状がセンボンシメジ(シャカシメジの地方名)に良く似ていることで、日本中どこでも通用する「シメジ」の名称で販売したのが始まりとのことです。販売当初は、市場からも消費者に対して分かり易く親切との評価を受けて歓迎されたようです。それが今でも慣習となってしまっているのです。 味や香りが良いことから、栽培が始まった昭和49年頃から順調に生産量が伸び、ピーク時には36,000t近くまで生産されるようになったことで、「ひらたけ」よりも「シメジ」の名称で、広く知られるようになりました。当時は「シメジ」と言えば、「ひらたけ」のことを指していたのですが、日持ちの良好な「ぶなしめじ(商品名;ホンシメジ)」が栽培されるようになってからは、生産量が激減してしまい、現在では2,000tを切る状況まで減少してしまいました。それでも「ひらたけ」は「ぶなしめじ」に比べて美味しいきのこであることから、秋のイモ煮会などの鍋シーズンには未だ根強いファンがいて消費の下支えをしており、生産増を望む声も聞かれます。メーカーとして、品種改良などで日持ちの改善に努めることで、もっと消費の拡大を図っても良いきのこではないかと考えています。近年は近縁種との交配で全く新しいタイプの「ひらたけ」も育成されるようになってきていることから、生産量の復活が期待されるところです。 ◆ きのこの雑学 目次ページへ戻る ◆
商品名称について
人工栽培の「ひらたけ」は、天然のシメジ(ホンシメジ)とは全く別種のきのこなのですが、形と色を似せるように育て上げたことから、商品名が「シメジ」として販売されるようになった経緯があります。「ひらたけ」の人工栽培法の開発者の一人である久宗壮氏によれば、「ひらたけ」の人工栽培は岡山県が発祥の地で、名古屋や東京などの大都市市場へ出荷する際、当時としては「ひらたけ」の名称では毒きのこと疑われ兼ねないとの配慮から、小さい時の形状がセンボンシメジ(シャカシメジの地方名)に良く似ていることで、日本中どこでも通用する「シメジ」の名称で販売したのが始まりとのことです。販売当初は、市場からも消費者に対して分かり易く親切との評価を受けて歓迎されたようです。それが今でも慣習となってしまっているのです。
味や香りが良いことから、栽培が始まった昭和49年頃から順調に生産量が伸び、ピーク時には36,000t近くまで生産されるようになったことで、「ひらたけ」よりも「シメジ」の名称で、広く知られるようになりました。当時は「シメジ」と言えば、「ひらたけ」のことを指していたのですが、日持ちの良好な「ぶなしめじ(商品名;ホンシメジ)」が栽培されるようになってからは、生産量が激減してしまい、現在では2,000tを切る状況まで減少してしまいました。それでも「ひらたけ」は「ぶなしめじ」に比べて美味しいきのこであることから、秋のイモ煮会などの鍋シーズンには未だ根強いファンがいて消費の下支えをしており、生産増を望む声も聞かれます。メーカーとして、品種改良などで日持ちの改善に努めることで、もっと消費の拡大を図っても良いきのこではないかと考えています。近年は近縁種との交配で全く新しいタイプの「ひらたけ」も育成されるようになってきていることから、生産量の復活が期待されるところです。