きのこの雑学・エリンギの雑学 生産流通について エリンギは日本に自生するきのこではないことから、市場に安定的に流通するようになったのは比較的最近のことです。政府の統計資料には本格的な人工栽培が開始された平成8年頃から記載されるようになり、その後企業での栽培に向けた取り組みが本格化したことで、平成15年頃から30,000t近い生産量にまで急激に増加するようになったのです。 国内における商業化栽培に当たっては、本来、日本には自生しないことから、日本型のきのこと異なる未知の生理特性が多く、病害に弱いなどの問題点があって、なかなか栽培が安定しませんでした。しかし、その後の関係機関の人工栽培化に向けた研究や品種改良の進展により、現在では「ひらたけ」や「なめこ」など人工栽培の歴史の古いきのこを抜いて、年間に40,000t以上もの生産を誇るようになっているのです。平成8年の本格栽培が始まった当初に比べると約20倍以上の生産量にまで急増し、近年まれに見るヒット商品となったのです。因みに、都道府県別の主要生産県は、大手企業が所在する長野県と新潟県がトップを占め、全国生産量のほぼ70%のシェアーをこの2社の企業が独占する状態となっています。 (表1)エリンギ生産量の年次別推移(単位:t) 平成8 9 10 11 12 13 14 15 16 1,910 2,166 3,601 5,515 6,734 10,070 19,472 29,882 33,296 17 18 19 20 21 22 23 24 25 34,342 36,435 38,265 38,214 37,223 37,450 38,055 38,163 40,200 ◆ きのこの雑学 目次ページへ戻る ◆
生産流通について
エリンギは日本に自生するきのこではないことから、市場に安定的に流通するようになったのは比較的最近のことです。政府の統計資料には本格的な人工栽培が開始された平成8年頃から記載されるようになり、その後企業での栽培に向けた取り組みが本格化したことで、平成15年頃から30,000t近い生産量にまで急激に増加するようになったのです。
国内における商業化栽培に当たっては、本来、日本には自生しないことから、日本型のきのこと異なる未知の生理特性が多く、病害に弱いなどの問題点があって、なかなか栽培が安定しませんでした。しかし、その後の関係機関の人工栽培化に向けた研究や品種改良の進展により、現在では「ひらたけ」や「なめこ」など人工栽培の歴史の古いきのこを抜いて、年間に40,000t以上もの生産を誇るようになっているのです。平成8年の本格栽培が始まった当初に比べると約20倍以上の生産量にまで急増し、近年まれに見るヒット商品となったのです。因みに、都道府県別の主要生産県は、大手企業が所在する長野県と新潟県がトップを占め、全国生産量のほぼ70%のシェアーをこの2社の企業が独占する状態となっています。
(表1)エリンギ生産量の年次別推移(単位:t)
9
10
11
12
13
14
15
16
1,910
2,166
3,601
5,515
6,734
10,070
19,472
29,882
33,296
17
18
19
20
21
22
23
24
25
34,342
36,435
38,265
38,214
37,223
37,450
38,055
38,163
40,200