きのこの雑学・エリンギの雑学 エリンギの雑学の品種について エリンギは日本に自生しないきのこであることから、育種に関しては海外の品種を使用して選抜や交配が行われてきた経緯があります。当初は台湾や韓国で栽培が先行していたことから、主に台湾系の品種を使用した選抜・交配育種が行われていたのですが、その後、アメリカの菌株保存期間であるATTCなどから本場ヨーロッパの菌株も取り寄せられるようになって、日本で独自に交配・育種された菌株が開発されるようになりました。現在、弊社で販売しているエリンギの品種は、施設空調型栽培用の品種が主体で、株採り用としてはKX-EG109号、バラ採り用としてKX-EG079号 とKX-EG070号の3品 種があります。 株採り用のKX-EG109号は収量性と収穫の効率化を目的に開発された品種で、個々のきのこのボリューム感には欠けますが、石突きのままの収穫が可能であることから、省力栽培に適した品種です。バラ採り用のKX-EG079号と070号は、発生本数を2~3本に抑制することできのこのボリューム感を優先に開発された品種です。現在市販されているエリンギは、本来の野生型の形状からは離れてしまい、傘を小さくして柄を太く、長くしたきのこが定着してしまっていることから、このような消費者ニーズに合わせて開発された品種です。EG079号は、栽培サイクルが55日間と長い品種ですが、EG070号は40日間での栽培が可能な高速栽培用に開発された品種です。なお、弊社オリジナルな品種として、エリンギの近縁種で中国において人気のきのこであるバイリング(白霊菇)とエリンギとの変種間交配により作出した新種も開発しています。変種間での交配株であることから、自然界には生息し得ない全く新しいきのこで、KX-EN2001号という商品名で販売しています。現在、エリンギとは異なる食味性を有し、傘を大きく生長させた新種のきのことして、「白神あわび茸」の商標で、秋田県において栽培が行われています。写真1)白神あわび茸 秋田県(有)マッシュファミリーでの発生状況 ◆ きのこの雑学 目次ページへ戻る ◆
エリンギの雑学の品種について
エリンギは日本に自生しないきのこであることから、育種に関しては海外の品種を使用して選抜や交配が行われてきた経緯があります。当初は台湾や韓国で栽培が先行していたことから、主に台湾系の品種を使用した選抜・交配育種が行われていたのですが、その後、アメリカの菌株保存期間であるATTCなどから本場ヨーロッパの菌株も取り寄せられるようになって、日本で独自に交配・育種された菌株が開発されるようになりました。
現在、弊社で販売しているエリンギの品種は、施設空調型栽培用の品種が主体で、株採り用としてはKX-EG109号、バラ採り用としてKX-EG079号 とKX-EG070号の3品 種があります。
株採り用のKX-EG109号は収量性と収穫の効率化を目的に開発された品種で、個々のきのこのボリューム感には欠けますが、石突きのままの収穫が可能であることから、省力栽培に適した品種です。バラ採り用のKX-EG079号と070号は、発生本数を2~3本に抑制することできのこのボリューム感を優先に開発された品種です。現在市販されているエリンギは、本来の野生型の形状からは離れてしまい、傘を小さくして柄を太く、長くしたきのこが定着してしまっていることから、このような消費者ニーズに合わせて開発された品種です。EG079号は、栽培サイクルが55日間と長い品種ですが、EG070号は40日間での栽培が可能な高速栽培用に開発された品種です。
なお、弊社オリジナルな品種として、エリンギの近縁種で中国において人気のきのこであるバイリング(白霊菇)とエリンギとの変種間交配により作出した新種も開発しています。変種間での交配株であることから、自然界には生息し得ない全く新しいきのこで、KX-EN2001号という商品名で販売しています。現在、エリンギとは異なる食味性を有し、傘を大きく生長させた新種のきのことして、「白神あわび茸」の商標で、秋田県において栽培が行われています。
写真1)白神あわび茸
秋田県(有)マッシュファミリーでの発生状況