たもぎたけの自然栽培・原木栽培法(長木)
【たもぎたけ】菌糸の最適伸長温度 22~28℃
きのこの最適発生温度 20~25℃
菌糸の伸長温度、きのこの発生温度とも高温性である為、夏場にも収穫出来る。
◆たもぎたけの詳しい情報◆
品種
|
発生温度
|
特長
|
販売品目
|
東北T86号(中生)
|
20~27℃
|
中肉、鮮黄色、穀粉臭中程度 |
種駒500ヶ
|
※当社で取り扱っておりますその他のきのこの品種に関しては、
こちらを御覧ください。
通常の長木(90~100cm)を使用した栽培方法も十分可能であるが、ここでは比較的榾化が早く、1本当たりの収穫率も大きい短木栽培について説明する。
1、栽培可能な原木
原木の種類としては、ニレ属の樹種が好適であるが、他には、コナラ、ハンノキ、トチ、サクラ、カエデ等一般広葉樹を用いる。
2、玉切り
原木は長さが15cm程度に玉切る。この方法を用いると相当太い原木も使用できる。
3、接種
ドリル、穿孔器を用いて原木に孔をあけて、種駒を接種する。
千鳥に孔を開ける。孔数は多めとする(直径10cmで、長さ15cmの原木の場合、12ヶ程度が目安)。
接種の時期としては、比較的空中雑菌の少ない3~4月に行うのが理想である。
4、仮伏せ
短木栽培は長木に比べ乾燥し易いことから、仮伏せ管理によって保温と保湿を図るようにする。
接種の終わった原木は、3個程度、積み重ねて、上部及び周囲を、コモ、ワラ、ムシロなどで被覆、更にビニールなどで覆う。種菌が乾燥すると、発菌が遅れ、死滅する場合もあるので、適宜散水を心がける。
5、本伏せ
本伏せは、きのこ発生の準備段階とも言える重要な過程であることから、場所の選定と十分な管理の実施が必要である。
場所としては、直射日光の当たらない、通風の良好な林内が理想である。時期としては、5月下旬から梅雨入り前までとする。
榾木の約半分程度を土中に埋め込みサイドに排水溝を設ける。
6、きのこの発生と小屋かけ
きのこの発生は、接種年内の7月上旬からであるが、発生の前に、雨避けを目的として、小屋掛けを行う。材料としてはパイプ等を用いるのが簡便である。発生前の4~5月にかけては、雨が少なく、乾燥気味となり易いので、適宜散水を行う。
7、収穫
収穫は傘が8分開きの時期がよい。傘が完全に開いた状態で収穫すると、日持ちが悪く、きのこの傘も壊れ易くなる。