株式会社キノックス

くりたけの自然栽培・原木栽培法(長木)

【くりたけ】
クリタケの画像

菌糸の最適伸長温度 20~25℃
きのこの最適発生温度 10~17℃
菌糸の生長温度は、比較的高いが、菌糸の伸びは遅く、榾化に期間を要する
◆くりたけの詳しい情報◆


品種
発生温度
特長
販売品目
東北K91号(中生)
10~18℃
中葉、厚肉、明褐色
種駒500ヶ

※当社で取り扱っておりますその他のきのこの品種に関しては、
 こちらを御覧ください。


1、栽培可能な原木

  原木の種類としては、コナラ、ミズリラ、クリ、クヌギ、シイ、カシ、ブナなどブナ科に属する樹種が良い。

 

2、原木の伐採と玉切り

  くりたけは、他のきのこ類と比較して菌糸の伸びが遅いので、原木内を菌が繁殖しやすい状態にすることが必要。従って12月頃までに伐採し、枝を付けたまま放置し、原木内の含水率を減少させ、内部組織を十分に枯死させる。2~3ヶ月間乾燥させた後、長さ90~100cm程度に玉切る。
※くりたけは榾木を土へ埋め込む栽培法であることから、原木をよく乾燥させてから接種することがポイントである。

 

3、接種

  接種は、2~4月下旬までに行うようにする。ドリル・穿孔器等で孔をあけるが、菌糸の原木内蔓延を促進させるため、孔は多めにすると良い(原木直径の6倍が目安で、6・6の千鳥植えが効果的)。
7・6千鳥植
  接種孔は深めにあけ、種駒の間に5~10mm程度空間を持たせるようにする。
接種孔の図

 

4、仮伏せ

  接種が終了した原木は、3~4段の薪積みにして、保温保湿を目的としてビニールシートや、ワラ、コモ等で被覆する。尚、乾燥気味の場合は、適宜散水する。
 6月上~中旬になったら、被覆を除去し、直射日光の当たらない林内などに移動し、榾木1本1本を地面に並べて、管理する。乾燥気味となる場所では、落葉などを掛けておく。
仮伏せの図

 

5、本伏せ

  菌糸が原木内に完全に蔓延したら、本伏せに移る。
 くりたけは、他のきのこ類と異なり、榾木を土中に完全に埋め込む方法を用いる。菌糸蔓延の度合は、原木を鋸で輪切りにして判断する。(切断面の大半が白い菌糸で覆われていれば良い。)本伏せの方法は、榾木と榾木を5cm程度離して並べて、覆土は約2cm程度とする。あまり覆土は厚すぎないよう留意する。
※土中への埋め込み栽培であることから、排水良好な場所の選定が特に重要となる。
本伏せの図

 

6、きのこの発生と収穫

  きのこの発生は植菌より2夏経過した秋より始まる。収穫は、傘が半円形を留めている6~7分開きの時期が良い。傘があまり開きすぎると傘が割れ易く、しかもヒダが紫褐色を呈するようになってしまい、商品価値が低下する。通常の健全な榾木であれば、4~5年間は収穫が可能である。

 

 

 

 

 

 

■ご注意! きのこ種菌の拡大培養は種苗法により禁じられております。