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Auricularia polytricha (Mont.) Sacc.

 あらげきくらげは、きくらげやシロキクラゲと同様「膠質菌類(乾燥するとニカワ状となることに由来)」と呼ばれるきのこで、ハラタケ類やヒダナシタケ類などの真正担子菌綱の菌類とは担子器(真正担子器)の形態が異なることから、異型担子菌綱(キクラゲ型担子器、シロキクラゲ型担子器、アカキクラゲ型担子器の3種類)に属するきのこです。きのこの形は花びら状などの独特の形状をしておりますが、ゼラチン質の肉質は歯ごたえが良好であることから、中華料理の食材としては定番のきのこであります。
 きのこの形状は、盃〜耳形で、大きさは2〜10cm、背着生で、基部で束生して発生します。傘の周縁部は波打ち、ヒダに相当する内面(子実層)は、暗紫色で表面は平滑ですが、背面(非子実層)は灰褐色で、白色の直立した細毛に覆われていることが特徴です。北方系のきくらげに比べて、南方系のあらげきくらげは毛の長さの長いことが特徴で、全体的に立体感があって、色も白っぽく見えます。同様の形状のシロキクラゲとは担子器の形が異なることや担子胞子が発芽すると酵母状に伸びる(きくらげ、あらげきくらげは菌糸状となる)ことから、別種とされております。
 自然界では春から秋にかけて、種々の広葉樹の立ち枯れ木や倒木などに発生し、湿時はゼラチン質、乾燥すると縮んで膜のように薄くなって硬くなりますが、湿度が高くなればまた元の形に復元します。きくらげよりも発生の温度幅が広く、肉厚でボリュームがあり、収量性も高いことから、高温栽培用の新しいきのことして今後の人工栽培が期待されております。